体験レポート
富山ワーケーション体験記〜仕事と観光の黄金比を探して〜
Posted : 2024.08.17
from : 富山県魚津市
“Work”と”vaCation”を掛け合わせた言葉「ワーケーション」。ふだんのオフィスから離れた場所で、休暇を楽しみながらはたらくスタイルを指す。
「ワーケーション」
細かいものを含めると、私自身かなりの数実践してきたのではないだろうか。それでも毎回悩ましいのは「ワー」と「ケーション」のバランスだ。
「ワー」に寄りすぎると、自宅で仕事した方が良かったのでは!?と思うくらいにホテルにお籠り、観光の「か」の字を味わうことすらできなくなってしまう。
「ケーション」に比重が寄りすぎるのも問題。「やべ、全然仕事してなくね!?」と、自宅に帰ってから現実が一気に押し寄せてくるからだ。
2024年5月に富山ワーケーションへ行ってきた。そこで感じたのは、滞在地のコンテンツの量が「ほどよいこと」が「ワー」と「ケーション」のバランスを保つ秘訣なのかも?ということ。
今回は、「ワー」と「ケーション」が黄金比だった富山ワーケーションを振り返ってみる。
▼目次
富山ワーケーションのきっかけ
「ワー」に全集中の魚津滞在
とにかくはたらく3日間
メンバーと過ごす時間がワーク中の息抜きに
ひとりの時間も満喫
「ワー」に全振りなら、食には妥協しない
「ケーション」を満喫した立山滞在
「ワー」と「ケーション」の黄金比はどこだろう
富山ワーケーションのきっかけ
今回のワーケーションは、私の参加している旅好きフリーランスのオンラインコミュニティ「@world」で企画されたものだった。2024年年始に起きた能登半島地震をきっかけに「宿泊することで少しでも応援できれば」と富山県での開催が決定された。
舞台は、富山駅からさらに各駅停車で30分ほど東にある街、魚津市。事前情報によると、自転車移動が便利なコンパクトな街で、何より観光コンテンツのボリュームがほどよい印象だった。
そして、幼いころに両親に連れて行ってもらって「素敵な場所だった」という印象だけが心に残っていた立山町。雪の大谷やみくりが池、黒部ダムやトロリーバスなどコンテンツは盛り沢山。しかも雪の大谷は5月がベストシーズン!同じ富山県に行くからには、個人的に必ず再訪したい場所だった。
そこで私は、魚津で過ごす3日間は仕事に集中!魚津を出発した後は、3日間の立山ワーケーションを自主企画し、観光を楽しみながらゆるくはたらこうという作戦を立てた。
「ワー」に全集中の魚津滞在
魚津市で滞在した3日間のスケジュールはこんなかんじ。
1日目
夕方4:30魚津マンテンホテル到着
ホテルにて作業後、19:00からメンバーと夜ごはん
2日目
早朝ウォーキング
午前中はホテルにて作業
メンバーとランチ
夜までカフェで作業
19:00からメンバーと夜ごはん
3日目
早朝ウォーキング
午前中から廃校コワーキングスペースで作業
メンバーとランチ
夕方までコワーキングスペースで作業
16:00ごろ魚津を出発・立山へ移動
とにかくはたらく3日間
1日目は移動がメインだったので、2日目は丸1日作業デーとしてランチ後にメンバーと地元のカフェKININALへ。緑が豊かで、天井が高く、全面ガラス張りの自然光が入る空間で、のびのびとお仕事。電源はないけれど、魚津市内各施設で爆速の「魚津シティーWi-Fi」が使えてテレワークも楽々。
その後は、移動してSHOGUN BURGER park & cafe UOZUへ。こちらは作業歓迎の広々カフェで、2023年にオープンしたばかりでとにかく清潔!全席電源ありでもちろんWi-Fiも◎
3日目は企業へのインタビューがあったので、魚津市役所の方から教えていただいた廃校を活用したコワーキングスペースへ一人で向かった。
いくつかある部屋のうちの1つは、県外からワーケーションに来た人にドロップインで貸し出しているそう(1日1000円)。
教室1室が今日の私のプライベートコワーキングスペース。黒板、ランドセルを入れるロッカー、さらに外に出ると望める立山連峰と、とにかくめちゃくちゃフォトジェニック。ついでに椅子はオフィス用なので腰にやさしくて◎
こちらでの作業を最後に、私は魚津市を後に。今振り返ってもめちゃ仕事に全振りしたワーケーション前半。
そして魚津市では新しい取り組みとして、魚津水族館で働ける「魚津水族館 魚(ウオ)ケーション」がスタートしたそう。次回魚津市でワーケーションするときが楽しみ!
メンバーと過ごす時間がワーク中の息抜きに
いつも1人でもくもく作業する私たちフリーランス。だからこそ、ワーケーションの期間はふだん全国にいる仲間たちが集まって、一緒にもくもく。ときにはワイワイできるのが醍醐味。
行き詰まったら違う視点からアドバイスをもらったり、全部放り出して外の空気を吸ったり、いつもと違う場所にいるからこそどんな瞬間も息抜きに。
旅好きフリーランスのオンラインコミュニティ「@world」のメンバーが東京、福岡、大阪と全国各地から10名集まって、ふだんなかなか会えない人とゆる〜く過ごす。これくらいいつも心にゆとりを持って仕事ができたならば、健やかに生きていけそう。
ひとりの時間も満喫
私はひとりで過ごす時間も好きなので、仲間とのワーケーション期間にもひとり時間を満喫。健康のためだけに毎日歩いている私は、魚津でも早朝にウォーキング。
海沿いを散歩したり、立山連峰に向かって歩いてみたり。天気に恵まれずでなかなか顔を見せてくれなかった立山連峰も、最終日にようやくお目見え。この景色を見るために富山に来たという面もあったので、本当に来たかいがあった。
「ワー」に全振りなら、食には妥協しない
ワーケーション中の大きな楽しみは地元名物をいただくこと。海鮮を中心に、魚津の味覚をたくさん楽しんだ!
「ケーション」を満喫した立山滞在
3日目の夕方に魚津市とお別れして、その足で立山町へ。魚津でたっぷり仕事ができたので、立山では3分の2を「ケーション」にあてられた。
自主企画の立山ワーケーションで、「ケーション」を楽しむ私たち。
「ワー」と「ケーション」の黄金比はどこだろう
観光地巡りでスケジュールがパンパンの「観光」ではなく、暮らすように旅するスタイルがもともと好きだった私。日常の大半を占める仕事と、非日常の要素である観光や地元の人との触れ合い、そこでしか味わえない美食がほどよく混ざり合う。これこそが、ワーケーションの魅力だ。
とはいえ、ワーケーションの目的は人それぞれ。たまには「ケーション」盛り沢山で過ごすのもステキだし、お仕事合宿と決めて憧れのホテルにお籠りして「ワー」100%に振るのも価値がある。人によって、タイミングによって、「ワー」と「ケーション」の黄金比は違うし、目的に応じて選定する旅先や旅先にある観光コンテンツのボリュームは変わるはずだ。
いずれにしても富山ワーケーションでは、このときの私がちょうど求めていた旅と仕事の黄金比が実現できた、ということ。これまでは、「仕事しすぎて、ここに行けなかった」「遊びすぎて記事が1本終わっていない」そんなことが珍しくなかったが、今回は、仕事も遊びもやりきって帰ってこれたワーケーションだったのだ。
記事の制作に関わった方をご紹介
記事制作:宮口 佑香(みやぐち・ゆうか)
奈良県在住複業フリーランス。新卒で医療機器メーカーに入社。国内営業を4年、広報・グローバルブランディングを2年経験し、2021年に独立。現在はコンテンツ制作を軸とした企業・サービスの広報支援に従事し、大手企業のオウンドメディアや採用ページでの執筆のほか、社外広報記事の制作や公式SNS運用などの実績を多数持つ。韓国料理好きが転じて、韓国グルメ・トラベルライターとしても活動中。
X:https://x.com/yuuka86224734
Instagram:https://www.instagram.com/yuukap1n/
ブログ:http://yuuka-m.com/