体験レポート

オンラインセミナーレポート

富山式ワーケーションを考える オンラインセミナーを開催

2021年10月29日(金)、ワーケーションオンラインセミナーを開催しました。セミナーの様子をレポートとしてお届けします。

今回は実際に富山県でワーケーションを体験した3名の方をゲストとして迎え、富山のワーケーションの魅力や課題についてトークセッションを行いました。ワーケーションに興味のある方や企業や自治体の担当者など、約30名にご参加いただきました。

出演いただいたゲストとトーク内容の一部をご紹介します。

 

企業やチームでワーケーション

「実は富山県は”富山市と黒部ダム”のイメージしかありませんでした(笑)。実際に富山に来るまで、こんなに自然豊かな合掌造りでワーケーションできるなんて知らなかった。」

 

トークセッションにご参加頂いた1人目のゲストは、株式会社タイミー 葛西伸也さん。
以前に富山県南砺市で開催されたワーケーションツアーに参加され、その後富山の地域企業とオンラインイベントを開催されました。『働く』を通して地域課題や地方創生の取り組みをされています。

葛西 伸也(かさい しんや)さん/青森県出身。株式会社タイミー、地方創生事業責任者・「地方で『働く』体験を通じて第二の故郷を見つけられるサービス」タイミートラベルの事業責任者、地方自治体・生産者/企業/地域金融機関・JAなどと連携し地域の労働力不足解消と関係人口創出に取り組んでいる。

 

「会社のメンバーでワーケーションに参加したのですが、チームビルディング的な観点で場所や環境を変えて働くことで得られるメリットがとても大きいと感じました。仕事柄出張が多いので、一緒に行くメンバーと出張先で意図的に組み込んでいけたらと考えています。社内で富山県のワーケーションを周知したら、多くの社員が『行きたい!』と声をあげていました。」

 


富山でのエピソードについて語る葛西さん

 

「全国都道府県にはそれぞれ素晴らしい魅力が沢山ある一方で、地域のコーディネート力がとても重要で、面白い人に会わせてくれるとか、面白いコンテンツを提供してくれる力の差が大きく影響しています。

その地域の体験全体をコーディネートし、一番面白いワーケーションの情報を発信してくれる人の存在が大切だと感じました。」

 

富山の地域課題を学びに

「富山に来て印象的だったのは、やはり日本の原風景である海や山です。自然や景色、食などポテンシャルが高いと感じました。富山の田舎は洗練されていると思います。」

 

続いて2人目のゲストは、京都ワーケーション協議会 細川哲星さん。
富山県南砺市のワーケーションに参加され、2020年に京都ワーケーション協議会の発起人兼代表に就任されました。現在までに多数のワーケーションツアーやワークショップを企画されています。

細川 哲星(ほそかわ てっせい)さん/京都府出身。株式会社ニューソンアンドカンパニー(NEWSON&COMPANY,Inc.)創業、代表取締役CEO。京都ワーケーション協議会の発起人兼代表、総務省地域情報化アドバイザー・内閣官房シェアリングエコノミー 伝道師・観光庁 新たな旅のスタイルアドバイザーとして活躍。

 

「ワーケーション参加初日から雨が降っていて天候があまり良くなかったのですが、それが逆にチームの団結力に繋がったように感じました。現地の方がとても歓迎してくださって、地域の色んなことを教えてくれたのが印象的で、また富山に会いに行きたいと思いました。」

 

ワーケーションについて話す細川さん

 

「富山のワーケーションでは、『富山県のバイオマスを学ぶ』をテーマに参加しました。実際に南砺市の林業の方に話を伺って、富山県のまちづくりや景観維持に関わることで何か力になれないかをチームメンバーで考えました。

参加者のスキルを活かして、地域に貢献できるようなワーケーションが、移住や関係人口の増加に繋がるのではと感じています。」

 

北海道から富山へワーケーション

「北海道の人が富山にワーケーションに訪れる、そして今後は富山の人が北海道に行くという相互関係を築くことで、お互いの地域を発信するきっかけになると思っています。」

 

そして3人目のゲストは、北海道カメラ女子会 渡邉真弓さん。

富山県富山市、高岡市で実施されたワーケーションモニターツアーに参加されました。2020年より岩見沢市観光協会とワーケーションやテレワークを推進するプロジェクトを展開されています。

渡邉 真弓(わたなべ まゆみ)さん/北海道出身。写真家 「北海道カメラ女子の会(https://hokkaido-camera.com/)」代表。

「写真と一緒にくらしを楽しむ」「写真と一緒に新しい出逢いや発見を」をキーワードに、市町村との地方創生事業などを行う。岩見沢市観光協会×北海道カメラ女子の会「そらちワーケーション・テレワーク推進プロジェクト」を2020年より展開中。

 

「富山のワーケーションに参加して、北海道と富山は直行便が出ているためワーケーションがしやすい環境だと感じました。富山空港に降り立った時に出迎えてくれた高岡銅器の風鈴の音色がとても心地良く、印象的でした。お土産に思わず買って帰りました。」

 

富山での思い出を話す渡邉さん

 

「ツアー初日に地域の人と交流した時間がとてもよかったです。富山で出会った方から、立山連峰は富山の心の原風景だと聞いて素敵だなと感じました。こうした人と人の繋がりが、また会いに行きたいと思うきっかけになります。

ツアーで得た思い出や魅力を口コミや写真を通して情報発信し、地域のファンを増やすことが関係人口を増やすことに繋がると思います。」

 

富山式ワーケーションの魅力とは

今回ご参加頂いたゲスト3名それぞれが富山でワーケーションを体験して、三者三様のエピソードと共にトークを繰り広げていただきました。

それぞれの感じた魅力に共通していること、それは富山式ワーケーションで生まれた、人や地域との新しい繋がりでした。

 

それぞれの目的の中で訪れた地域で、その場所の歴史や文化、人の魅力に触れることで「また富山県でワーケーションしたい!」と思うきっかけをつくる。そして、地域と継続して繋がっていくことが、富山式ワーケーションの魅力の一つだと言えるでしょう。

人と人とが繋がり、富山の魅力が全国に広がり、富山に訪れる人や住む人が増えていく、そんな富山式ワーケーションを提案していきます。