体験レポート

ワークショップレポート

官民連携でワーケーションを推進 富山市でワークショップを開催

2021年7月21日(水)、富山県のワーケーションを推進するためのワークショップが、富山市の「BiBiBi&JURULi(ビビビとジュルリ)」にて開催されました。当日の様子をレポートとしてお届けします。

 

今回は富山県内の市町村の移住・観光担当者のほか、民間の観光従事者、新聞社、旅行代理店など、約30名の参加者に集まっていただきました。

 

プログラム内容

  1. 講演「官民連携によるワーケーションの誘致~新たな地域活性化の可能性~」【オンライン】

  株式会社南紀白浜エアポート 誘客・地域活性化室長 森重良太 氏

  1. 県内事業者インタビュー【オンライン】

  株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役 山川智嗣 氏

  1. 県ワーケーションツアー実績報告
  2. 県の取り組み紹介
  3. グループワーク「“課題×富山らしさ”でワーケーションアイデアワーク」

 

ワーケーションで新たな地域活性化の可能性

まず最初に、株式会社南紀白浜エアポート 誘客・地域活性化室長の森重良太さんとオンラインで繋ぎ、「官民連携によるワーケーション」をテーマに講演をしていただきました。

 

 

森重さんは和歌山ワーケーションの総合コンシェルジュとして、観光とビジネスの両面から、企業向け提案やプログラムの造成、旅行手配、受け入れ体制強化などをトータルで手がけています。

 

「日本版ワーケーション発祥の地」ともいわれる和歌山の事例をもとに、ワーケーション誘致のメリットや課題、ワーケーションで選ばれる地域づくりについてお話していただきました。

 

 

「ワーケーションには3つの主役がいて、個人・企業・地域、それぞれがウィンウィンになることが大前提」と森重さん。オンとオフの勤怠管理が困難であることや、事故が起こったときの労災適用の有無など、企業の仕組み化における課題が多い中で、和歌山では企業目線でのテーマに力を入れています。

 

内容をわかりやすくまとめていく、トークグラフィッカーの山口翔太さん

 

「富山は都心からのアクセスの良さ、観光資源の豊富さに関しては全国でも上位。あとはみなさんの努力で受け入れ体制を整え、ワークプレイスやプログラムを作っていくことが大切です」と森重さん。さらに「ワーケーションで地域活性化をめざす上では、地域が一体となることが重要」と、官民連携の重要性についてもお話してくださいました。

 

地域でワーケーションを推進していくために

続いて県内事業者の声として、南砺市で分散型ホテル「Bed and Craft」を手がける株式会社コラレアルチザンジャパン 代表取締役の山川智嗣さんにインタビューしました。

 

 

「Bed and Craft」にはワーケーションという言葉が出始める前から、一週間ほど働きながら滞在する人がいましたが、狙っていたわけではなく自然な流れだったと山川さん。「よくBed and Craftの活動はまちづくりと言われることが多いのですが、僕のモットーは地域を巻き込まないこと」と話します。

 

地域の人たちに無理な干渉はせずとも、地域に対してのポジティブさを感じてもらえるように外への発信を続けたり、街の人に外の人と出会うことの価値に気づいてもらえるように取り組んできたといいます。

 

 

ワーケーションにおいては「自治体と民間が協力しながら発信していくことが大切」と、今後の官民連携に期待されていました。

山川さんのインタビュー記事はこちらでも公開していますので、ぜひチェックしてみてください。

 

 

富山ならではのワーケーションとは

続いて各3〜4名が1グループとなり、「“課題×富山らしさ”でワーケーションアイデアワーク」を開催しました。ファシリテーターの山口さんによる進行のもと、職種の違う参加者たちが、それぞれの立場からまずは「個人・企業・地域の課題」と「富山らしさ」についてそれぞれ意見を出し合いました。

 

次に出た意見をかけあわせて、一つのワーケーションプログラムとしてまとめていきました。たとえば「コロナ禍でリモートワークが主流になり、社内のチームワークが損なわれている」という課題に対しては、富山ならではの「立山登拝」を組み込んだワーケーションでチームワークを高めるといったアイディアが出ました。

 

 

まさに官民が協力しながら行ったワークショップ。今回のワークショップが、さらなる官民連携につながることを期待しています。

また、今回出たアイディアをもとに富山県のワーケーション受け入れ体制を充実させ、地域や企業の課題解決につなげていきたいと考えています。